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東本願寺。京都駅前から徒歩5分程度にある真宗大谷派のご本山。京では「お東さん」と親しまれています。この界隈は昔からお線香屋さんや蝋燭屋さん、お数珠屋さんなどや各地方の信徒さんの宿坊が立ち並ぶ寺街です。
昭和の高度成長時代、中学生の修学旅行の際には、この界隈のお宿に宿泊された方もさぞ多いことでしょう。お東さんの近くには、飛地境内地(別邸)で、国の名勝にも指定される渉成園があります。この庭園は1641(寛永18)年に三代将軍・徳川家光から当地(約一万坪)が寄進され、江戸初期の漢詩の代表的人物である石川丈山の趣向を入れ、作庭がなされたもので、嵯峨天皇の第八皇子で『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルともいわれる源融(みなもとのとおる)の六条河原院苑池を意識したとも伝えられています。周囲に枳殻(カラタチ)が植えてあったことから、「枳殻邸」(きこくてい)とも呼ばれています。また、渉成園の北には、この地に相応しい名称の「六条院小学校」もあります。
こんなお東さんの寺街の中に、京都通の庶民派旅行者には少しは有名なお宿「だいや旅館」があります。旅館が営むうどん店も、先代のおばあさんが営んでいた頃は多くの修学旅行生たちも訪づれていました。今も3代目の息子が後を継いでいます。
今年の京都の夏は、節電要請の中、ここまでは涼しくすごし易いですが、それでも夏の花、蓮がしっかりと咲き誇っています。京都に訪づれた際には、若かりしお父さん、お母さんが闊歩した昭和ノスタルジーの臭い豊かなお東さん寺街界隈にも足を運んで見てはいかがでしょう。